Team Hiramatsuひらまつの仕事と人

ひらまつを支える人たちの
チャレンジ

Manager

橋 克誠

時代の流れをポジティブに捉え、
常に挑戦し続ける存在が与える影響

ラ・フェット ひらまつ」は関西エリアの総本山と呼んでもいいグランメゾン・クラスだ。
大阪・中之島のフェスティバルタワーの最上階=地上200メートルに位置し、絶景とともに“ひらまつ”のモダンフレンチの粋とも言える料理の数々を堪能できる。
コロナの時代を経て(まだ完全に終わったわけではないが)、レストランでの時間の使い方や、訪れるお客様がレストランに望む内容も変化してきているようだ。

「コロナが流行っている時期に、当然、私たちのレストランも時短営業やお休みを設けるなどお客さまと接する機会が大きく減りました。そんな中、自分たちの魅力をどう伝えたらいいのかわからない時期もあり、自分なりに考えた末に始めたのが、SNSやnoteでの発信でした」。
支配人・シニアソムリエとしてレストランのサービス全体を指揮する、橋 克誠(かつあき)はそこから写真技術の向上に取り組むこととなる。
「もともと凝り性というのもあるかもしれませんが、料理の写真をどう撮るかを研究し、そこから動画も撮りたくなり、色々試行錯誤を続けています」。
橋のこの言葉通り、実際にお客さまからの反応も上々のようだ。

「実際に接客したお客様から、インスタの写真を見て食べたくなったから予約したというお話も伺いました」。
そう話すサービス担当の高瀬咲季は、まさにインスタ世代。橋の写真がお客様に届いていることを実感している。

橋はそれだけでなく、料理やワインをお勧めするのと同じように食事を楽しみにいらしたお客様の写真も撮って差し上げるという。
「ここでは料理を提供するだけではなく食体験を提供しています。大切な記念日を思い出に残るような写真で形に残してほしいと思い撮影しています」。
料理、ワイン、そして写真。その全てはレストランでのコミュニケーションにつながっているのだ。

開店前の準備を行う、サービス担当の高田有規子(左)と、高瀬咲季(右)

アフターコロナ時代のレストランの楽しみをどう広げるか

サービス担当として橋の下で働く高瀬、高田の両名だが、この二人も少なからずコロナの影響を受けていた。
「入社してすぐにコロナが流行ってしまったので、自宅にいる時間も多く、現場に立てない日々が続きました」。
と話すのは入社3年目の高田。

そんな時代の流れをどう乗り越えるか。試行錯誤の繰り返しが橋のソーシャルメディアでの発信を生み出したと言っても過言ではない。
カメラのスキルを高め、ブライダルでの動画撮影までもこなせるようになった橋だが、さらに次の時代をも見据えている。

「レストランでのサービスの仕事からどうやってお客様に還元できるかと考えた時に思いついたのが、マナー講習会をやってみようということでした」。
常日頃多くの人と接し、その中で磨かれた心地よいマナーのあり方。橋の柔らかな語り口で伝えられるレストランマナー。すでに2回目も好評のうちに終了している。
「マナーと言っても堅苦しいのではなく、コミュニケーションの場としてレストランをどう楽しむかというお話をさせていただいています」。
次々にアイデアを形にしようとする橋と若いスタッフたち。次にはどんなアイデアを形にするのだろう。

Epilogue


サービスの本質をコミュニケーションと考える。支配人の橋の様々なチャレンジは、そのことを如実に表している。固定概念にとらわれず、時代の変化にしなやかに寄り添うというチャレンジ。そんなサービスマンの存在が、この大きなレストランをよりアクティブに輝かせているのだろう。

TEXT: Y.Nag
PHOTO: M.Nakajima

About the Manager

橋 克誠
Katsuaki Hashi
LA FÊTE HIRAMATSU 支配人・シニアソムリエ

両親ともに公務員という家庭に生まれる。姉は6歳年上で20年以上前からカナダ在住。高校までサッカー一筋。高校選手権・高校総体計5回経験。国体選出経験もあり。立教大学経営学科卒。大学時代に池袋にあるバーでの4年にわたるアルバイト経験により飲食業界に興味を持つ。卒業後、フランスへ遊学。シャンベリーにて語学留学、パリにてワインスクールで勉強。フランス滞在期間中に33か国旅行や多くのワイナリーを訪問。帰国後2002年に㈱ひらまつに入社。6年勤務し退社、2011年に再入社。㈱ひらまつ在籍通算16年目。現在はラ・フェット ひらまつの魅力を発信することに奮闘中。